【セットリストネタバレなし】 #クロノクロスライブ に行ってきました
クロノクロスライブ、東京公演と名古屋公演に参戦してきました。両公演の感想を少しずつ。セットリストのネタバレはありませんが、雰囲気は描写します。
・光田康典さんのライブは最高だ。
最高でした。この一言に尽きますが、それは「私自身が思い描いていたゲーム音楽ライブの理想形に近かった」からだと思います。光田さんは、自身の音楽を語る時に、メロディとかコードも大切だけれども、それらをどのように構成してゆく力が大切だ、という旨の話をしていました。
『クロノ・クロス』20周年ライブ開催の光田康典「作曲に大事な構成力は、小説から学んだ」|FINDERS https://t.co/Jp03svNzdd @FINDERS_mediaさんから
— だらけはテト1VIPになった (@mtdrk) November 16, 2019
ゼノギアスコンサートの時も感じたのですが、光田さんは今回のライブを届けたい相手が実に明確でした。それは「かつてクロノクロスをプレイして楽しんだ人」です。当たり前のことかもしれませんが、ライブの随所にその意図を感じるものばかりでした。セットリスト、アレンジ、舞台演出を含めて、ライブ全体を通して「クロノクロスをゲーム機で起動し、プレイして、エンディングまでたどり着く」ということに徹底的にこだわっていました。
それは何よりも待っててくれたファンの為、そして光田さん自身がゲーム音楽を作曲する時に向き合っている「ゲームキャラクターの心情に、ゲームの物語に、ゲームの世界に寄り添った音楽」をライブでもう一度実現するために、細部までこだわり抜いたのだと思います。ここまで 完成度の高い、構成力の高いゲーム音楽ライブは、他にないと言えるでしょう。
・光田康典さんの仲間たちも最高だ。
光田さんもライブ中折に触れ話していましたが、このライブが実現できたのは、ひとえにミレニアルフェアという仲間がいたことが大きいと思います。各人それぞれに才能あるミュージシャンであることは勿論ですが、その一体感というか仲良し家族のところが実にいい方向に働いていると感じました。ソロパート中にとにかく舞台前に出てきて観客に笑顔でプレイを披露するヤンチャなボーイズ&ガールズ、それを支える安定したプレイのお兄さんお姉さん、若いモンには負けないと頑張る親戚の叔父さん、そんな彼らをまとめる笑顔のお父さん、という感じでしょうか。
光田さんのデビュー20周年ライブから始まったミレニアルフェアという家族がどんどん大きくなって、こうして素晴らしいライブが出来ることがとても素晴らしいと思います。何より皆さんライブ中に笑顔が溢れ出ている。奏者がこれだけ楽しんでいると、観客も楽しむことが出来て嬉しかったです。プロキオンスタジオの方をはじめ、ライブ開催に尽力してくださったすべての皆様に心からの感謝を。
・一緒に観覧した人たちも最高だ。
ライブ中に光田さんから「今日はみんな楽しく踊って楽しんでください」というアナウンスがあったように、とにかく会場全体が大きく盛り上がることがとてもたくさんありました。これはいわゆるコンサートホールで着席して観覧するスタイルの演奏会では、決して実現できないことでした。(もちろんホールでもスタンディングオベーションなどは出来るが、機会は限られているし、違ったマナーがそこには存在しています)鳴らされる音楽に身をゆだね、リズムをとり、手を叩き、振り上げ、歓声をあげる。「作品として鑑賞する」というよりは「音の渦に一体となってハッピーを拡げてゆく」といったこの感じは、スタンディングライブだからこそ実現できた形だと思います。
壇上から流れる音楽に合わせて箱が揺れる、その揺れたパワーがミュージシャンに届く。こういった一体感を作りながらも、お互いのことを思い、迷惑な行為をすることなく、素敵なソロプレイがあれば歓声をあげ、それぞれある程度自由に音楽を楽しめる場になったことは本当に素敵だと思います。欲を言えば、ゲーム内の原曲よりも、激しめのアレンジ(プログレ風や、変拍子が多用される楽曲など)の時に、かえって単調な拍子で乗ろうとしたり、うまく乗り切れない場面があるのが、難しいところかなぁと思いました。ゲームを楽しむスキルと、ライブで乗るスキルはまたちょっと違ったところにあると思ったりも。
本公演のうち2公演に参戦しましたが、どちらも本当に楽しい時間でした。懐かしみ、再び感動し、今を見つめ、これからを思うことができる、クロノクロスの魅力を再確認できて、なおかつ、明日への元気をもらえる素敵なライブでした。
今後まだ追加公演が予定されているとのことなので、まだライブに行ってない人はぜひ。光田康典さんは、今が旬ですよ。間違いない。