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ゲームとゲーム音楽と雑記

【セットリストネタバレなし】 #クロノクロスライブ に行ってきました

クロノクロスライブ、東京公演と名古屋公演に参戦してきました。両公演の感想を少しずつ。セットリストのネタバレはありませんが、雰囲気は描写します。

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光田康典さんのライブは最高だ。

最高でした。この一言に尽きますが、それは「私自身が思い描いていたゲーム音楽ライブの理想形に近かった」からだと思います。光田さんは、自身の音楽を語る時に、メロディとかコードも大切だけれども、それらをどのように構成してゆく力が大切だ、という旨の話をしていました。

 ゼノギアスコンサートの時も感じたのですが、光田さんは今回のライブを届けたい相手が実に明確でした。それは「かつてクロノクロスをプレイして楽しんだ人」です。当たり前のことかもしれませんが、ライブの随所にその意図を感じるものばかりでした。セットリスト、アレンジ、舞台演出を含めて、ライブ全体を通して「クロノクロスをゲーム機で起動し、プレイして、エンディングまでたどり着く」ということに徹底的にこだわっていました。

それは何よりも待っててくれたファンの為、そして光田さん自身がゲーム音楽を作曲する時に向き合っている「ゲームキャラクターの心情に、ゲームの物語に、ゲームの世界に寄り添った音楽」をライブでもう一度実現するために、細部までこだわり抜いたのだと思います。ここまで 完成度の高い、構成力の高いゲーム音楽ライブは、他にないと言えるでしょう。

 

光田康典さんの仲間たちも最高だ。

光田さんもライブ中折に触れ話していましたが、このライブが実現できたのは、ひとえにミレニアルフェアという仲間がいたことが大きいと思います。各人それぞれに才能あるミュージシャンであることは勿論ですが、その一体感というか仲良し家族のところが実にいい方向に働いていると感じました。ソロパート中にとにかく舞台前に出てきて観客に笑顔でプレイを披露するヤンチャなボーイズ&ガールズ、それを支える安定したプレイのお兄さんお姉さん、若いモンには負けないと頑張る親戚の叔父さん、そんな彼らをまとめる笑顔のお父さん、という感じでしょうか。

光田さんのデビュー20周年ライブから始まったミレニアルフェアという家族がどんどん大きくなって、こうして素晴らしいライブが出来ることがとても素晴らしいと思います。何より皆さんライブ中に笑顔が溢れ出ている。奏者がこれだけ楽しんでいると、観客も楽しむことが出来て嬉しかったです。プロキオンスタジオの方をはじめ、ライブ開催に尽力してくださったすべての皆様に心からの感謝を。

 

・一緒に観覧した人たちも最高だ。

ライブ中に光田さんから「今日はみんな楽しく踊って楽しんでください」というアナウンスがあったように、とにかく会場全体が大きく盛り上がることがとてもたくさんありました。これはいわゆるコンサートホールで着席して観覧するスタイルの演奏会では、決して実現できないことでした。(もちろんホールでもスタンディングオベーションなどは出来るが、機会は限られているし、違ったマナーがそこには存在しています)鳴らされる音楽に身をゆだね、リズムをとり、手を叩き、振り上げ、歓声をあげる。「作品として鑑賞する」というよりは「音の渦に一体となってハッピーを拡げてゆく」といったこの感じは、スタンディングライブだからこそ実現できた形だと思います。

壇上から流れる音楽に合わせて箱が揺れる、その揺れたパワーがミュージシャンに届く。こういった一体感を作りながらも、お互いのことを思い、迷惑な行為をすることなく、素敵なソロプレイがあれば歓声をあげ、それぞれある程度自由に音楽を楽しめる場になったことは本当に素敵だと思います。欲を言えば、ゲーム内の原曲よりも、激しめのアレンジ(プログレ風や、変拍子が多用される楽曲など)の時に、かえって単調な拍子で乗ろうとしたり、うまく乗り切れない場面があるのが、難しいところかなぁと思いました。ゲームを楽しむスキルと、ライブで乗るスキルはまたちょっと違ったところにあると思ったりも。

 

本公演のうち2公演に参戦しましたが、どちらも本当に楽しい時間でした。懐かしみ、再び感動し、今を見つめ、これからを思うことができる、クロノクロスの魅力を再確認できて、なおかつ、明日への元気をもらえる素敵なライブでした。

 

今後まだ追加公演が予定されているとのことなので、まだライブに行ってない人はぜひ。光田康典さんは、今が旬ですよ。間違いない。

www.procyon-studio.co.jp

 

「リングフィットアドベンチャー」のバトルBGMが心地いい話

どうも、だらけです。

2019/10/18(金)にニンテンドースイッチのゲームソフト「リングフィットアドベンチャー」が発売されました。見た目よりもなかなかハードなトレーニングが楽しめるので、だらけもゼェゼェ言いながらトレーニングを楽しんでいます。単純にゲームとしておすすめなので、ぜひ遊んでみてください。

www.nintendo.co.jp

 ちなみに購入する際は、ダウンロード版をおすすめします。ダウンロード版は、マイニンテンドーストア専売なのでご注意ください。

My Nintendo Store(マイニンテンドーストア)

さて、このゲームにはタイトルにもある通り「アドベンチャーモード」という物語を楽しみながらトレーニングが出来るモードがあり、さしずめ「身体を動かして攻略するコマンドバトルRPG」を楽しむことができます。各ステージを足を動かして走り回り、エンカウントした敵と、コマンドバトルで戦いながら技を自分の身体を動かして繰り出すという、トレーニングしながら世界を救えるまさに一石二鳥な仕様となっています。

このバトル時にかかるBGMが私はお気に入りです。そしてトレーニングととても相性のいい曲だと思うのでぜひ紹介させてください。 

まずはどんな曲かこちらから。 

軽快な手拍子とリズムカウントもあり、初見でもリズムが取りやすいノリやすい曲だと感じました。シンセサイザー、口笛、ギターなどそれぞれのトラックも短いフレーズで構成されていて、何度も繰り返し使われているので、非常にわかりやすい。ゲーム内で聴いていてすぐに好きになりました。

またこの曲がゲーム内ではまたさらに変化してゆきます。動画で確認してゆきましょう。 

実際にトレーニング技を選択して繰り出している画面。トレーニング中は相棒であるリングがトレーニングをする度に「いいね!」「OK!」「いい動き!」「ナイス!」など様々な合いの手をリズミカルにいれてくれます。この合いの手が曲と混ざり合って非常に気持ちよく身体に入ってくるように感じます。(余談ですが、映像は体幹レーニングメニューですが、腹筋が鍛えられてゆく度にダメージを与える腹筋アイコンがどんどん引き締まってゆくのが非常に面白いと思います。) 

またトレーニング中はよく聞くとBGMも変化していることがわかります。こちらは上半身トレーニングの映像ですが、エレキギター音が前面に出て、手拍子も変化しています。身体に力が入る時の激しさを音にして、トレーニングのペースに合わせた手拍子に変化させてよりトレーニングに集中できるようにしているのではないかと思います。

こちらは下半身メニュー。テンポよく腿を上下させる運動の為、手拍子も細かくなって足を上げ下げしやすくなっていると思います。こちらはシンセを前面にだした少しおとなしめのアレンジ。

バトル中に何度も行うことになる腹筋ガードのシーン。腹筋ガードに入る前の説明画面の時には、極力トラック数を減らしリズム音のみに特化しているのも、戦闘中とそうでない場面をはっきり意識させる仕掛けだと思います。

最後はヨガポーズのシーンを。エフェクターをかけてテンポを大きく落とし、他のトレーニングとは違いゆっくりと・呼吸に集中できるような曲に変わっています。ダメージエフェクトの花も含めてとても神秘的なイメージに変わります。

 

いかがでしょうか。たった一つの曲ですが、トレーニングしやすいように様々に調整されていること、そしてリングの合いの手がもう一つのトラックのように曲に入り込んで心地よくなってゆくこと、感じられたでしょうか。もしちょっとでも興味が出てきたら、一緒にトレーニングして楽しみましょう!

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\ビークートーリーーーーー!!!!!/

「ゼノブレイド2」考察:ガチャと絆と作りこみの話

ゼノブレイド2」が発売から1年半余りが過ぎ、長く継続した追加コンテンツのアップデート、さらには前日譚という名の別ゲーム「黄金の国イーラ」が配信1周年を迎える等、充実した内容かつ骨太な物語と広大で美しい世界はとても多くの人に遊ばれている印象です。ニンテンドーカタログチケットの影響か一時期ダウンロードランキングに返り咲いたこともありました。

ゼノブレイド2」にはとても多くの素晴らしい点があります。がここではあえて、それでもプレイ中に気になったことを考えていきたいと思います。ゲームの内容について考える記事の為、当記事内にはゲームの物語に関するネタバレを含みますのであらかじめご了承ください。

Xenoblade2 (ゼノブレイド2) - Switch

Xenoblade2 (ゼノブレイド2) - Switch

 

 

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雑記:「va-11 hall-a」のコラボバーに行ってきました

少し前に、「va-11 hall-a」のコラボバーに行ってきました。企画説明は下記の通り。

www.4gamer.net

都内に数店舗ある「日比谷bar」というオーセンティックバーで展開していたこのキャンペーン。こういったバーに足を運んだことがなかったので、そういった好奇心もあり、今回お伺いしてみることにしました。

今回筆者がお世話になったお店は「日比谷4号店」です。駅から近く、静かに飲めそうだったのでこちらにしました。

日比谷Bar 日比谷4号店 | 日比谷Bar

来店して席を案内してもらった後、こういったバーに来るのは初めてということ、「va-11 hall-a」のコラボ目当てで来店したことをそれぞれお伝えすると「お客さんと同じような方も結構いらっしゃるんですよ」とのこと。どちらにとってもいいコラボになっているようです。

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コラボ限定のメニュー。今回のコラボでは、コラボメニューを頼んだ際に「va-11 hall-a」オリジナルコースターがもらえる(柄は2種類、店舗によって柄は異なる)、そして今回のコラボメニューは「シュガーラッシュ」と「ふもふもドリーム」でした。

店員さんに促されるまま、まずはシュガーラッシュを注文。目の前でカクテルを作ってくれるのは、やはりどこか特別感があって嬉しかったし、シェイカーやジガーカップを自在に操るバーテンさんの「技」をミルのはとても楽しいです。

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こちらがシュガーラッシュ。桃のリキュールをメインにして、クランベリージュースとオレンジジュースを混ぜ合わせたもの。桃とオレンジのそれぞれが手を取り合った甘さの後から、そおっとアルコールが手を伸ばしてくる、甘くて飲みやすいカクテルです。香りもフルーティで、見てヨシ飲んでヨシの優しいカクテルでした。

 

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こちらは「ふもふもドリーム」。ゲーム内では”数杯飲むと舌が軽くなり、もう数杯飲むとぐっすり眠れる”と称されていましたが、こちらはバカルディ8年物にライムを注いでいるので、ライムの爽やかさと足されたシロップの甘さが印象的。飲みやすさではこちらの方がいい感じかもしれません。飲んでてとても気持ちいい。どのカクテルも、飲み干すのが勿体なく感じてしまうほどに、大切に感じました。

カクテルを作ってくれた後は、バーテンさんと少しお話をしながらその場を楽しむことができました。筆者がバーが初めてだったので、色んなバーテンダーに関する質問をたくさんしてしまったのですが、それを優しく丁寧に教えてくださったし、とにかく、今自分がここにいて、”ちょうどいい感じ”と感じることができる、そんな場を提供してくださりました。

その日はコラボメニューの他にも、色々とおすすめされたので、さらに2杯カクテルを頂戴して、少し早めに切り上げました。

カクテルはとても美味しいのですが、やはりお酒なので、ついうっかり飲み過ぎないように気を付けましょう。筆者は都度チェイサーをもらい、また時々ナッツをつまみながらゆっくり飲ませて頂きました。

また、アルコールが苦手という人にも、バーテンさんに伝えれば、それぞれアルコール抜きのカクテルも作って下さるとのことです。

日常の忙しさを、ほんの少し忘れて、ほっと一息つく。こんな素敵なバーに時々足を運べるくらいには、頑張ろうと思わせてくれた、素敵なお店でした。

サントラ紹介:「va-11 hall-a COMPLETE SOUND COLLECTION」

この記事は、2019/8/24(土)に開催された「第108回 トライノート おすすめサントラスペシャル」内で筆者が発表したものをブログ記事用にアレンジしたものになります。当日の発表スライドは下記のリンクからご参照ください。

 

docs.google.com

 

今回は、Steam/PSVita/PS4/NintendoSwitch等で配信されているゲーム「va-11 hall-a」のサウンドトラックの紹介記事です。ゲーム内容の紹介とサントラの紹介を合わせてさせて頂きます。  

 (ゲーム紹介)

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まずはゲームの紹介から。

ベネズエラの開発会社「Sukeban Games」が2016年に発表したゲーム。ジャンルは「サイバーパンクバーテンダーアクション」と称されているが、テキストアドベンチャーバーテンダーのアクションがちょこっと加わったものです。

物語の主人公は女性バーテンダー「ジル」、彼女が勤務するバー、地名がVA地区11番ホールのaであることから、「va-11 hall-a」通称”ヴァルハラ”でオーナーの「ボス」や様々な人たちと出会い話してゆくことを体験してゆく物語になります。

プレイ画面を用いて、もう少しだけゲームを紹介させてください。

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接客画面はこんな感じ。左半分がジルが見ている仕事風景。意外と細かくて画面上にあるテレビのチャンネルもプレイ中に変えることができます。勤務中に様々なお客さんが来店するので、その希望に合わせてカクテルを作って行くことになります。

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 カクテル作成時の画面はこの通り。

左画面がカクテルのレシピが載っているメニューウィンドウに変わります。お客さんからオーダーされたカクテル(もちろんカクテル名でオーダーしてくる人がほとんどですが、「ソフトなやつ」などイメージでオーダーする人も時々いるし、お客さんのオーダーしたもの以外を提供することもできる)をレシピ内で検索すると、カクテルの特徴と作り方が紹介されます。

「va-11 hall-a」のカクテルは、本物のカクテルみたいにお酒やソフトドリンクを用いるのではなく、作中オリジナルの化学合成物をミックスして作られます。ちなみにニンテンドースイッチだと、作成時にジョイコンを振って実際にシェイク出来るので楽しい。

基本的には、お客さんと会話をする、注文を受けてカクテルを作る、カクテル提供後にまた会話をするという流れで店内は進んでいきます。一応どんなカクテルを提供したのかによって聞ける話も変わってきます。

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接客パートの合間には自室過ごす時間もある。買い物をして部屋をにぎやかにしたり、スマホにあるアイドルのブログを見たりして、「va-11 hall-a」の舞台グリッチシティのことがよくわかります。また時には家賃を請求されることもあるので、散財にはくれぐれも気を付けて。

 

(サントラ紹介)

 今回紹介するサントラはこちらからです。

VA-11 Hall-A: Complete Sound Collection

VA-11 Hall-A: Complete Sound Collection

 

CD3枚組75曲入りの大ボリューム。実は「va-11 hall-a」のサントラはこれ以前にも3枚リリースされています。今回紹介するアルバムは、これまで発表された3枚を1つにパッケージしたものです。まとめて聴けて、とても便利でお得。 

VA-11 Hall-A: Prologue (Orignal Soundtrack: Sounds from the Future)

VA-11 Hall-A: Prologue (Orignal Soundtrack: Sounds from the Future)

 

 

VA-11 Hall-A (Original Soundtrack: Second Round)

VA-11 Hall-A (Original Soundtrack: Second Round)

 

 

Va-11 Hall-a Ex: Bonus Tracks Collection

Va-11 Hall-a Ex: Bonus Tracks Collection

 

それぞれ amazon musicやbandcampなどで購入することもできます。今回紹介するサントラはCDのみ、しかも輸入盤なので手に入れる時はご注意ください。大手レコード店は大体取り扱っているかと。

 

(アルバムの特徴)

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アルバム内に収録されている曲は、一部(アレンジアルバムに収録されていたもの)を除いて、全編ゲームプレイ中に聴くことができます。そして収録曲のほとんどは、ゲーム内のジュークボックスに収録されているものです。

バーでの接客前には、店内でかかる曲を上記のジュークボックスの画面で12曲選択し、店内BGMとしてそのまま流し続けることになります。一度選択すると、その接客中は変更できませんが、リピート、シャッフルなどは可能です。

このことは2つの良い点があると思います。1つは、楽曲を選ぶことで、店のイメージをコントロールすることが出来て「自分はバーテンとしてこの店にいる」というバーテンダーの楽しみを味わえること。もう1つは、プレイ中にどの曲がかかるのかをある程度自分でコントロールできること。通常、たとえばRPGのイベントシーンなどは、特定のイベントで流れるBGMは決まったものなので、曲とゲームの思い出が強くリンクしやすいものだと言えます。「va-11 hall-a」の場合、接客中の曲がユーザー選択式であること、そしてランダムに流れてくることから、このRPGの喩えとは反対に、曲とゲームの思い出は各ユーザーによって異なることになると言えます。これはある意味ゲーム音楽的ではない側面だと思いますが、一つの曲に集中するのではなく、ジュークボックスを選んでから接客するまでの、ゲーム体験そのものが思い出として残りやすくなるのではないでしょうか。

 

(曲について)

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ドット絵で表現されたちょっと懐かしさを覚える雰囲気にとても馴染むように、流れてくる曲もどこか懐かしさを感じるものが多いです。曲調としては、シンセサイザーを多用したシンセポップ、テクノポップフュージョンなどが近いといえます。

また、使用された音源もどこか懐かしい、まるでPC-9801の頃のアドベンチャーゲームで使われているような、レトロな音色を感じることができます。バーで流れても不自然にならない、耳になじみやすく、繰り返し聴いていたくなる曲が多いと思います。

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バー「va-11 hall-a」を訪れるお客さんは、立場も人種も年齢も性別も様々です。物語の舞台となるグリッチシティは、高度に科学技術が発達した近未来都市であり、そこに住む人たちは体内に埋め込まれたナノマシン技術などによって管理される、超管理社会となっています。そのような世界で生まれる軋轢などを感じ日々生きている人たちが、何を思い何を考え生きているのか、カクテルを飲みジルたちと話をしてゆく中で、普段見せない心の内を垣間見ることができます。

「va-11 hall-a」の楽曲はそんな人たちの心の隙間に入ってくるような、そんな優しい曲が多いと思います。まるでバーテンダーが作ったカクテルが、そっと身体の中にしみこんでいくように、厳しい社会を生き抜くために見せている姿と、日々自分が感じている心との隙間に、そっと入り込んで寄り添うような。

ほとんどがボーカルのない曲なので、車を走らせながら流す聴きするにもピッタリなのですが、「va-11 hall-a」の物語を読みながらしんみりするにも合っている曲ばかりなので、ぜひゲームプレイ中に聴いてみてください。

 

最後におすすめを数曲紹介させて頂きます。

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♪Safe Haven

ジルのアパートで流れる曲。シンセピアノに似たメロディが特徴的。明るく聴きよいメロディが家にいる安心感を演出してます。

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♪Every Day Is Night

キーボードとサックスが交互にメロディを演奏してゆく、アップテンポで明るい曲。まさに営業開始!という雰囲気に合っていると思ったので、筆者はいつもジュークボックスの一曲目にしていました。

 

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♪Heart Of The City

ギターが刻むイントロが印象的。わりとシンセが中心となって展開する曲が多い中、この曲はまるでライブのようにギターが様々な表情をみせてくれる曲でした。

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♪Dawn Approaches

タイトルのようにまるで夜明けを思わせるようなゆったりしたシンセのメロディが印象的。とても光を感じる曲ですが、それは朝陽だったり、ネオンの光だったり、誰かの瞳に移る光だったりするのがこの街なのでしょう。

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♪Believe in Me Who Believes in You
エンディングで流れる曲。エンディングは複数用意されており、また各キャラクターのエピソードも途中のカクテルをどのように出したかによって変化するそうです。出会った人たちのことを、とてもいとおしく思えるそんなエンディングでした。 どんなに辛くても、これまでどんなことがあっても、それでも次の朝はやってくる。そんなエンディングに相応しい曲でした。