知らないことだらけ

ゲームとゲーム音楽と雑記

坂本01のうどんがとても美味しい

フォロワーさんがおすすめしてくれたうどん屋さんがとても素敵だったので紹介させていただきます。ここ1か月通い詰めて色々美味しい思いをさせて頂きました。 

大森駅北口改札を出てすぐ左に曲がり15歩くらい歩くと到着します。「坂本01」というお店。今のところ年中無休とのことです。

お知らせはツイッターアカウント等参照で。

twitter.com 

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シンプルな佇まい。入り口からチラっと見える食券を購入して注文。席はカウンターのみです。 

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入口前に電子パネルでメニューが閲覧できるので、しっかり決めてから食券買いましょう。注文してからうどんを茹でるタイプですが、待ち時間はあまり気になりません。清潔感のあるお店の雰囲気に身を任せているうちに美味しいうどんがやってきます。 

ここからは筆者が食べたメニューを写真で紹介しながら、うどんの魅力をお伝えできればと思います。

(坂本01のここが美味い!ポイント)

  • モチモチの麺は噛めば噛むほど味が深まる
  • 出汁が取り持つ様々な具が織りなす味のハーモニーと七変化の味
  • ”追い飯”が強い!冷やしうどんにも、カレーうどんにも。
  • 口元に優しい揚げ物 
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東京ゲームタクト2019「オーケストラで聴く近年話題のゲーム音楽」を聴きに行きました #ゲームタクト

2019/6/1に太田区民ホール・アプリコで開催されている「東京ゲームタクト2019」の大ホール公演「オーケストラで聴く近年話題のゲーム音楽」を観覧してきました。アプリコ大ホールはシューボックス型で真正面から部隊が見えるホール形状。ホール1階のちょうど真ん中あたりでゆったりと演奏を聴くことができました。演奏されたのは、この日の為に結成されたスペシャルオーケストラの「ゲームタクトシンフォニックオーケストラ」の皆様。総勢80名弱の演奏者がズラリと揃い、豊かで素敵な演奏をされていました。

コンサートのタイトルにあるように、ここ数年にリリースされたゲームの音楽を中心に演奏されました。筆者は未プレイのゲームが多く、そこで初めて聴く曲が多かったのですが、それでも飽きずにずっと聴き入ることができました。曲の魅力と演奏の素晴らしさの両方を改めて感じた次第です。

 以下に演奏された曲と筆者の感想を述べてゆきます。

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コンサートレポ:「ケルティック・ゲームミュージックライブ2019」 東京ゲームタクト2019 #ゲームタクト

2019/6/1に太田区民ホール・アプリコで開催されている「東京ゲームタクト2019」の小ホール公演「ケルティックゲームミュージック・ライブ2019」を観覧してきました。昨年開催の東京ゲームタクト2018年でも開催されたもの、今回は昨年の好評を受けて少しライブ時間を長くして、再び開催されたとのことです。

 

開演時間は間に10分休憩を挟んだ二部構成で90分ほど。トークも少な目で、演奏をメインに進行していたので、多くの曲を楽しめました。演奏会ではゲームミュージックの中でも「ケルト音楽」に大別される曲を演奏。ケルト音楽とは、ざっくり言えば、アイルランド周辺を中心とした北欧の民族音楽と表現できます。フィドル、ブズーキー、イーリアンパイプスなどの楽器が演奏に使われることも多く、その音色からケルト音楽を感じることが多いかもしれません。

以下にセットリストと感想を述べてゆきます。

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レポ:第105回ゲーム音楽探究ゼミ トライノート企画 トークライブvol.2「演奏会の裏方に訊く!」後編

2019/05/12(日)に平井コミュニティ会館で行われた、ゲーム音楽研究ゼミ「トライノート」主催の「トークライブvol.2『演奏会の裏方に訊く!』」をゲスト参加として聴講してきました。これまでいろいろなゲーム音楽関係のコンサート/ライブに聴衆としてお邪魔している身として、それらの素敵な公演を支えているスタッフさんの仕事について知ることが出来るいい機会と思ったからです。

今回の主賓はショウヘイさんときーまさんのお二人。聞き手はトライノートメンバーのSinonさんで進行してゆきました。本記事はきーまさんのトーク内容についてレポートします。

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 きーまさん:演奏会でのカメラスタッフの仕事について

きーまさんご自身ときーまさんの活動について

きーまさんのインタビューは、きーまさんがご用意されたスライドを紹介しながら都度インタビューをしてゆく形式でした。まず冒頭はきーまさんご自身についての紹介から。 カメラ会社に勤める会社員の傍ら、Studio Symgraph(スタジオシンラ)の代表を務め、様々な演奏会でのカメラスタッフなどをされているとのこと。またご自身もChor Crystal Mana(コールクリスタルマナ)というゲーム音楽合唱団に所属され、自ら音楽で表現活動もされているとのことです。

symgraph.jp

chorcrystalmana.net

 

 演奏会カメラスタッフの業務について

きーまさんがどのように演奏会撮影スタッフの仕事をしているか、依頼の受注から写真納品までの一連の流れをお話くださいました。ここでは当日行われた質疑応答の内容を織り交ぜながら、きーまさんの仕事をみてゆきます。

(依頼の受注~前日まで)

きーまさんが代表を務められているスタジオシンラのサイトより申し込みができるとのことです。あらかじめサイト内及び問い合わせフォームの中に、依頼時に知りたい内容を盛り込んである為、申し込みの際に必要最低限のことは確認できるとのことです。

・依頼をするにあたり、問い合わせフォーム外で必要なものはあるか?

 演奏会の進行表(タイムスケジュール)や当日の座席や出し物の配置表があれば嬉しい。どのタイミングで/どのような場所から/どのような写真が撮影できるのかを、あらかじめ想像することができる。後の細かいやりとりは直接伺えればいいかと。

 

(撮影当日)

 演奏会に関わる人たちとミーティング後に、まず会場を一通り歩いてまわるとのことでした。ホール内、舞台裏などを実際に歩いて、それぞれの位置関係及び導線の確認、撮影ポイントの確認をされるとのことです。

 ・カメラスタッフの依頼者にお願いしたいことはあるか

スタッフ紹介をしてほしい。初めて会う人ばかりで、どんな楽器を演奏するのか、どんな業務に関わっているのかを知ることで撮影の助けになる。また自分自身がコンサートが誰が関わって、だれが運営しているのかを形にん越して知ってもらいたいという気持ちが強い。互いにリスペクトしあえる関係でありたい。

集合写真はリハーサルを始める前に撮影したい。当日のリハーサルは必ず時間が押すので、十分な撮影時間を確保できなくなってしまう。

 

 合わせて撮影機材の準備も行うと。きーまさんが演奏会の撮影時に使うカメラはミラーレスタイプとのことです。きーまさん曰く「一眼レフはたしかに表現力が強いが、演奏会で使うには適さないことも多い」とのこと。大きな利点として「ミラーレスだと撮影音が鳴らない」ことを挙げていました。「演奏を聴きに来ている人たちの邪魔にならないように」とのこと。また舞台側で奏者を撮影する際にも、演奏の邪魔にならない為にも有効とのことでした。

また、きーまさんは演奏会中に複数のカメラを用いて撮影するとのこと。全体写真や個人など被写体に応じてカメラを変えると。一台のカメラでフォーカスを常に合わせて対応しようとすると、自分が撮影したい瞬間を撮り逃してしまうからとのことでした。撮影当日にカメラ設定はなるべくいじらずに、仕上げの時に整えるそうです。

その他準備で大切なことは「カメラ内の時計を正しい時間に合わせること」ともお話されていました。これによって、撮影した写真の整頓に欠かせないそうです。(リハーサルと本番の区別がつかないようなこともない)

 

 (撮影開始~撮影終了まで)

依頼内容によって撮影する対象などは変わるそうですが、一番長い時だと、リハーサルから終演後の見送りまで撮影されるとのことです。その間ホール内、舞台裏などを常に歩き回りながら撮影してゆくと。ほぼ休憩時間なく撮影しているのでかなり体力面でハードな仕事だと感じました。「今度歩数計で一日の歩数調べてみますね」とはきーまさんの言。ベストショットを撮る為に、ホール内を駆け巡るきーまさんのスタッフを見かけた方もいるとのこと。

 ・撮影する時に気を付けていること

 どのタイミングでも気を付けていることは、「なるべく音をたてないこと」だそうです。カメラの撮影音、足音など様々なところに配慮しているそうです。

リハーサル中に気を付けていることは「撮影に夢中になって楽器に触れない」こと。リハーサル中は実際に舞台に上がって奏者の近くで撮影ができるチャンスでもあると。特に「寄り」のアングルだけでなく、舞台上でないと撮影できない様々なアングルでの撮影もできる貴重な場だそうです。そういった事情も相まって、きーまさんとしては「リハーサル中でも本番の衣装を着てほしい」ということでした。またリハーサル中に本番の流れを確認しながら、どのタイミングでどんな写真を狙うか、どの位置から撮影するのかなどを最終チェックするそうです。

本番中に気を付けていることは、先述した「音をたてないこと」、そして「聴衆の邪魔にならないように撮影すること」を挙げられてました。消音対策として、ガラス張りの親子室から撮影することもあったとのこと。また曲間を狙って撮影したり、ホール内への移動をしたりするなどの配慮もされるそうです。「2階席が封鎖されている演奏会の場合は、そこから自由に動き回って撮影できるのがとてもやりやすい」とも話されていました。 

 

(写真の選別、仕上げ、納品)

リハーサル、開場後、開演後、休憩時間、終演後の見送りまで、きーまさんはずっとカメラを持ち続け、シャッターを切り続けるそうです。2時間ほどの演奏会で1500~2000枚近い写真を撮るそうです。きーまさんは撮影した全部の写真に目を通し、その写りを見て仕上げてゆくそうです。

・演奏会の種類によって撮影に違いや影響などはあるか

演奏会と一口にいっても、オーケストラ、吹奏楽、ロックバンドなど様々な形式があり、ホールやライブハウスなど会場も様々なので写真を撮る環境も大きく異なる。例えばオーケストラでの演奏会の場合は、会場内の演出や照明の色などを変えることはあまり多くないと。一方で吹奏楽の演奏会ではホリゾンタルライトやスポットライトを用いた演出で明るさ・色が異なることがあるなど。

 

撮影した写真をチェックし、1000枚ほどピックアップして、専用ソフトで撮影した写真の仕上げをしてゆくそうです。また、写真の納品前に50枚ほど選んで依頼先に「早出し写真」としてお渡しすることもしているそうです。選別・仕上げを行って、納品まで長くとも3週間ほどで行うということ。プロの仕事の速さを感じました。

 

質疑応答などから見えてきたきーまさんの姿

ここからは、その他の質疑応答でのやり取り及びそこから見えてきたきーまさんの写真に対する思いなどに迫ります。

・ゲーム演奏会カメラスタッフとしてきーまさんの強みは?

コールクリスタルマナの団員として実際にゲーム演奏会のステージに立っている経験があること。奏者の側が求めている楽器や音への配慮は他の人より出来ていると思う。また、演奏される曲やそのゲームについて知っていることも多いので、演奏会の盛り上がりはどこか、曲のどこが聴きどころか、どのタイミングで誰に対してフォーカスを当てればいいか、などのシャッターチャンスを逃さないようにしているということでした。

 ・カメラスタッフの時は、撮影する範囲や対象などは定めているのか

依頼の種類によって異なるが、一番長い時は開演前のリハーサルから終演後の後片付けが終わるまで撮影することもある。撮影対象は基本的には依頼を受けた楽団メンバーになるが、きーまさん個人としては、奏者だけでなく、フロアスタッフ、ステージスタッフなどの「裏方」や演奏会に来た聴衆の人たち含めすべての人の写真を撮りたいそうです。

演奏会本番だけでなく、リハーサル、開場後の開場の様子、演奏中の裏方さんの仕事ぶり、練習風景、オフショット、終演後の盛り上がりなど、まさに演奏会に関わることすべてを撮影したいというきーまさん。話をさらに伺うときーまさんが写真を撮ることへの思いが見えてきた気がしました。

「演奏会が開催されるにあたりどんな人が関わり、どんな人が運営しているのかを写真に残すことで、多くの人に知ってもらいたい」という言葉からは素敵な演奏会に携わる方へのリスペクトを大切にしたいと感じました。

 

また、きーまさんが「どのような時に演奏会の写真を見返しますか?」と聴講者に質問した時がありました。その時は「当日の様子などを改めて見返して、後学の為の資料として活用する」などの意見も出ましたが、その際にきーまさんは「写真は、後から見返してその瞬間のことを思い出すことができる」ことの素晴らしさを語っていました。演奏会の主役である「音」は写真に収めることはできないけれど、その写真をまた時間が過ぎたのちに見返すことで、何度もその時のことを思い出すことができる。記憶の中にある素敵なものを呼び起こすきっかけとなり、それを共有することができる。

きーまさんが演奏会の写真を撮り続ける理由、そしてそのきーまさんが撮影した写真を見た時にとても素敵な気持ちになる理由が、とてもよく分かった気がしました。きーまさんは「撮影する写真の構図にはこだわる」ということもお話されています。楽団メンバー全員が写っている写真は必ず撮影する、ソリストや指揮者などのいい場面はあらゆる角度からおさえる、奏者が指揮者のことをじっと見つめている姿がかっこいい……など、演奏会に関わる人すべてに対する熱意とリスペクトが詰まったきーまさんのお話をたくさん伺えた素敵なトークライブでした。

レポ:第105回ゲーム音楽探究ゼミ トライノート企画 トークライブvol.2「演奏会の裏方に訊く!」前編

2019/05/12(日)に平井コミュニティ会館で行われた、ゲーム音楽研究ゼミ「トライノート」主催の「トークライブvol.2『演奏会の裏方に訊く!』」をゲスト参加として聴講してきました。これまでいろいろなゲーム音楽関係のコンサート/ライブに聴衆としてお邪魔している身として、それらの素敵な公演を支えているスタッフさんの仕事について知ることが出来るいい機会と思ったからです。

今回の主賓はショウヘイさんときーまさんのお二人。聞き手はトライノートメンバーのSinonさんで進行してゆきました。本記事はショウヘイさんのトーク内容についてレポートします。

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ショウヘイさん:フロアマネージャーの仕事について

ゲーム音楽演奏会のスタッフからはじまった

ショウヘイさんが初めて演奏会のスタッフに参加したのは、2011年に開催された「4starオーケストラ」からとのこと。元々ゲーム及びゲーム音楽は好きだったが、演奏経験もなければ、学生時代の行事運営なども全くしてこなかったとのこと。「単純におもしろそうだったから」という好奇心で参加されたとのことでした。その後数度の演奏会当日スタッフやフロアスタッフを経て、フロアマネージャーも経験。その活動で知り合った方々に乞われる形で多くのフロアスタッフ・フロアマネージャーを経験され、その数70公演以上とのことでした。演奏会を運営する楽団関係者の間では、経験豊かなショウヘイさんへの信頼は厚くとても安心して当日の演奏に集中できる、といった参加者の声が多数聞かれたことが印象的でした。

フロアマネージャーの仕事内容について

 トーク内容はショウヘイさんが普段されているフロアマネージャーの仕事内容についてが多くを占めていました。

音楽演奏会では、実際に演奏をする奏者の他に様々な「裏方」という立場の方が関わっています。奏者が演奏できるようにステージ上(及びステージ裏)で様々な準備をしたり進行を行うスタッフ、ステージ上の演出や音響などの調整に関わるスタッフ、演奏会の設営や会場運営、来客対応などをフロアで行うスタッフなどがいます。このうちフロアマネージャーはフロアに関わることの業務を統括する立場とのことでした。

依頼を受けた楽団の話を伺い、日程や開催場所、演奏曲目などを伺い、必要なスタッフ数や開場開演時間などから当日のフロアスタッフ進行を調整し、当日はスケジュール進行に合わせながら当日のスタッフに指示をしつつ臨機応変に対応をしてゆき、演奏会を進行させてゆく。事前準備もさることながら、どのように演奏会が行われるのかを想像してそれをデザインしてゆく想像力、楽団や当日スタッフなどとの連絡調整を繰り返す調整力、演奏会当日に時々刻々と変化する会場の様子に対して適切に対応してゆく柔軟な対応力など、様々なことが求められるとても大変な立場だと感じました。

フロアマネージャー業務の流れ

(依頼を受ける)

楽団によって様々ですが、フロアマネージャーの依頼が来るのは演奏会開催の半年前であることが多いとのこと。

(開催までの事前準備)

「フロアマネージャーの業務は前日までの準備で9割ほど終わっている」とショウヘイさんが語っていたように、前日までに確認・調整することがとても多いと感じました。

楽団さんとのやり取りの中で、開催日時、会場、開演時間等を確認する、その中で「どのような業務が生じるか」「その業務に対して何人スタッフが必要か」ということを想像してゆき、当日のタイムスケジュールを組んでゆくそうです。

ここで演奏会でのフロアスタッフの業務を紹介します。

 

・列形成・誘導スタッフ

演奏会の開場時間前から会場に足を運んで待機するお客さんもいます。そういったお客さんに整列頂くよう案内するスタッフ。

「演奏されるゲームへの愛が強いファンが多いゲームタイトルほど、開場前に集まるお客さんが多いと思う」とのことでした。また、会場の構造によって列形成できる場所や人数も異なる為、事前の予測と当日の対応が求められるとのことです。

・チケットもぎり・パンフレット配布スタッフ

開場した後に演奏会を観覧する人たちのチケットを確認するスタッフ、多くの場合当日の演目が載っているパンフレットや他楽団の宣伝チラシなどを手渡しするスタッフも一緒にいる。

ショウヘイさん曰く「開場から開演までがフロアスタッフが一番多忙な時間」とのことでした。特にチケットもぎりのところはその時間を左右する重要なところだと。予測した来場者数に対して与えられた開場~開演までの時間を考えて、スタッフをどれだけ配置すればいいか、ということが肝要とのことです。例えば、チケットもぎりに一人あたり5秒かかるとして、単純計算で1分あたりに12人捌ける、30分だと360人捌けることになります。これがもぎり列が2倍になれば2倍の客数を捌ける……という感じですが、勿論コンサート会場に来るお客さんの数は時間でもバラつきがあるし、演目によっても集客は異なるし、開演前にプレコンサートなどがある場合は、もっと早めに会場にくる人たちもいるかもしれない……等色んな要素が関わるだけにとても見極めの難しいところだと感じました。

・フロア、ホール案内スタッフ

 会場入りしたお客さん対応のスタッフ。席誘導、施設内案内、問い合わせ対応など様々なことに臨機応変に対応することが求められる。

開演後も途中で退出するお客さんや開演後に会場に入るお客さんの案内(ホールでの演奏会等では曲間に入場を促すことが多い)などの対応が続くことも。

・受付、プレゼント受取等

楽団のメンバーへのプレゼントや手紙などを贈れるスペースを慣習的に設けている楽団も多い。そこでのプレゼント受取、保管場所への移動などをする。

ここからは開演前に行う業務等

・チラシ挟み込み

チケットと一緒に配布する 他楽団等の宣伝チラシをパンフレットに挟み込む業務。人気の楽団やゲーム会社公式で開催される規模の大きい演奏会になるとチラシ挟み込みだけで2時間かかる時も。

・会場設営

 立ち入り禁止や会場案内の立て看板、ステージやフロアに必要なものの設営、楽団によってはイベントスペース等も設けているのでそこを彩るものも設営する。

 

細かいものを挙げるときりがないが、一口にフロアスタッフといってもその業務は多岐に渡る。フロアマネージャーは、それらの業務を把握し、どんな業務が必要か、その業務を行うためにどれだけの人手が必要か、などを想像し楽団に提案するそうです。必要ならばスタッフ募集を呼びかけることもあると。

ショウヘイさんが当日までに作成するものは「当日スタッフのタイムスケジュール表(各個人毎に)」「業務マニュアル(当日行う業務の概要、諸注意事項を含む)」とのことです。

 (当日朝)

会場に到着後、当日の流れを楽団側の運営と最終打ち合わせ。当日スタッフと合流後に会場設営とチラシ挟み込みなどをする。

(開場前)

 開場前に来るお客さんの様子を見ながら必要に応じて列形成などを指示。またリハーサルの進行状況によって開場時間や開演時間が変わるのでそこの様子も気にしているとのこと。受付、プレゼント、関係者席などの対応確認。

(開場後)

チケット確認と共にお客さんがホール内へ入りだすので、最もフロアでの対応が必要な時間帯。ショウヘイさんは大抵会場の入り口付近に待機していることが多いそうです。その時は自分の業務は一切持たない、とのこと。各スタッフが対応している案件がショウヘイさんに持ち込まれたり、刻一刻と状況が変わる中でスタッフに指示をする必要がある為、一番会場内の様子がわかりやすくかつ各スタッフが見つけやすい場所にいるとのことでした。

(開演後)

開演までの山場は過ぎたものの、開演後に会場に来たお客さんの案内やプレゼントの仕分け、ホール外での案内などの業務はある。必要最低限のスタッフを配置して指示しながら、各スタッフに交代で休憩をとってもらう。また開演後に会場に入る際には、既に会場に入っているお客さんの迷惑にならないよう、周りにストレスがないように案内をすることが肝要と。

 (休憩時間)

演奏が終わってトイレを利用する方も多いのでその案内など。また場合によっては会場外に出る人もいるので再入場に関する案内なども必要になる。人数が多いので会場の空調を管理指示することも。

(終演後)

終演後はロビーや会場付近に多くの人が集まるので、ロビー内での導線確保など誘導が主な仕事に。またアマチュアコンサートだと演奏後のアンケート用紙を用意しているところも多いので、アンケート回収も併せてアナウンスする。お客さんが退場後にはホール席での忘れ物のチェックなど。

・質疑応答

フロアマネージャーの業務を一通りに話した後は、ショウヘイさんが経験してきたことについての色んな質問が出てきました。

・フロアマネージャーとして特に気を付けていること/よかった経験など

お客さん同士でトラブルが起きないようにすることが大事。隣に座った人の臭いが気になる、パンフレットをガサガサする音が気になって演奏に集中できない、などお客さん同士でのトラブルが起こりうるので、席移動を求める人用の席を用意しておく、子連れの方用に防音室の有無を確認する、などあらかじめ起こるトラブルを想定して対応策を用意しているとのこと。

フロアスタッフをしている時に、お客さんの生の盛り上がりや感想を聞くことができるのが面白いとのことでした。

・フロアスタッフとして楽団やお客さんにお願いしたいことはあるか

 (楽団に対して)

レスポンスがほしい、(打ち合わせの日程や終演後の挨拶などの連絡はまめにした方が円滑にできる)当日のタイムスケジュールや招待者の有無などがわかると当日の進行などが把握しやすいので教えてほしい。

(お客さんに対して)

チケットは忘れずに持ってきてほしい。(チケットの有無などは最もトラブルになりやすい)チケット忘れの対応も事前に相談しておけばトラブル防止に繋がる。最終的には講演する楽団の判断に従うことになるため。

・これからフロアスタッフをやってみたい人に伝えることは

向き不向きはあるかもしれないが、熱意があればだれでもできる業務だと思う。基本的には接客業として求められるスキルがあればいいかと。

またフロアスタッフは各楽団が募集をする場合や楽団メンバーの知り合いから相談される場合がほとんど。ゲーム音楽演奏会に関わる人たちは、決して多くないので「ヨコ」の繋がりなどを大事にしてチャンスを探してゆけばいいと思う。

 ・最後に

ショウヘイさん自身が経験した多くの演奏会の経験をもとに積み上げてきたスキルや経験が今のショウヘイさんへの信頼や安定した演奏会運営を実現させていることに繋がっている、ということがとてもよく分かったトークライブでした。プロアマチュア問わずゲーム音楽演奏会が開かれることがどんどん増えてきた昨今、ショウヘイさんのように経験のあるフロアマネージャーが必要となる機会は増えてゆく一方だと思います。演奏者だけでなく、いわゆる「裏方」と呼ばれる方の仕事あってこその演奏会だと改めてわかった次第でした。