プレイ感想:ブレイブリーデフォルト
先月無事にブレイブリーデフォルトクリアしました。RPGなので通勤途中に遊ぶことがなかなか難しく、休日にがっつり遊ぶことを繰り返し、とても長い期間楽しむソフトになりました。(合間にはとびだせどうぶつの森とかドラクエⅩとか色々と並行プレイしていたこともあります)
3DSで遊ぶ初めてのRPGでしたが、とても大好きな作品になりました。かつてFF5などのFC、SFC時代のファイナルファンタジーが大好きな方たちに胸を張っておススメしたい作品です。
PV
こんなところがおすすめ
「中世風ファンタジーの世界観」を見事に創りあげたビジュアルと音楽
ターン制コマンドバトルの面白さを広げる「ブレイブ&デフォルト」システム
すれ違い通信を利用したフレンド召喚とアビリンク
主人公4人やアスタリスク所持者などの魅力的なキャラクター
「中世風ファンタジーの世界観」を見事に創りあげたビジュアルと音楽
2011年の3DSカンファレンスで紹介された時から、ビジュアルと音楽はとても魅力的に感じていました。ダンジョンや街はまるで水彩画のような一枚絵を3Dに起こしてそこを頭身が低めの主人公たちが歩き回る姿は、SFC時代のRPGで馴染みのある操作感のまま今の技術で進化させたビジュアルだと思いました。マップで立ち止まるとカメラが引いてマップ全体を見渡すことができるのですが、どのマップもとても美しいものばかりなので新しいマップに立ち寄ったら是非ともお試しください。これまで遊んできた3DSソフトで一番美しいと思いました。
またビジュアルと共に世界観を支える重要な要素に音楽が挙げられますが、これもまた素晴らしい。今作はRevoという方が担当されています。恥ずかしながら私はこの方をブレデフォで初めて知ったのですが、とても素晴らしい曲を提供してくれました。聞くところによると本人もスクウェアのゲームを楽しんできたそうで、そこが私の好みにあっていたのかもしれません。
どの曲も素晴らしいのですがおすすめは主人公たちの必殺技(これは後述します)の曲です。演出も含めてとても素敵でした。
なおゲームには直接関係ないのですが、ブレイブリーデフォルトの曲をバンド+オーケストラで演奏したコンサートが主催Revoさん(Linked Holizon名義)で行われて、「ルクセンダルク紀行」として DVD / BD が発売されています。私はこちらも強くおすすめします。ゲーム音楽のコンサート映像でここまで感動できるとは!と思うほどに素晴らしいコンサートでした。特に最後の「希望へ向う譚詩曲」はラストのソロまわしが最高です。
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ターン制コマンドバトルの面白さを広げる「ブレイブ&デフォルト」システム
ブレイブリーデフォルトの魅力を考えると「SFC時代のRPGを今の技術でブラッシュアップさせた」という言葉が頭に浮かびます。それはバトルでも確認できます。ランダムエンカウント&ターン制コマンドバトル、という昔ながらのバトルシステムですが、バトル開始前に主人公キャラがちょこちょこと動くのが非常に可愛い。ティズは屈伸運動、アニエスは祈りをささげてから振り返る、リングアベルは飛び跳ねて、イデアは腕まくりをする。こういった小さな演出が出来るのはキャラクターの魅力を引き出すとてもいいことだと思います。あとは武器を装備したら武器ごとに見た目が変わるし、両手もちアビリティを付けている時はしっかり両手で持ってくれるし、今となっては当たり前のことかもしれませんが、こういった痒いところに手が届いているのは嬉しい限りです。
前置きが長くなりましたが、古き良き「ターン制コマンドバトル」の可能性を広げたのが「ブレイブ&デフォルト」というターン数を前借りするものです。これまでのターン制RPGだと戦闘を有利に進めるためには、FF5を例にだすとアビリティの組合せで攻撃力や攻撃回数、攻撃方法などを変化させることをしていました。ターンを前借りすることによって、1ターン内で出来ることが増えるので敵を倒すときにより戦略性が深まったといえます。
ただこれには弊害もあって、このブレイブ&デフォルトを前提に敵の強さバランスが設定されていることもあり、雑魚敵もやや強めに設定されています。その為、一回の戦闘でブレイブする回数が増えてしまい、戦闘中に入力するコマンド数は圧倒的に増えました。その分戦闘にかかる時間はどうしても長くなってしまいます。従ってレベル上げをしようと思うとかなり時間がかかるのが現状です(アビリティで獲得する経験値及びジョブポイントを増加するものはありますが、それでもキツい)。そうでなくても、戦闘テンポは遅めなのでこれはきつかったです。早送りボタンはあるけれど、早送りのスピードでやっと他のゲームのバトルとテンポが近くなるほどです。「たたかう」コマンドでHIT数だけ武器を振るモーションをつけているのですが、これは正直効果音だけ付けて一瞬で終わってほしかったです。そこはFF1みたいな感じでよかったと思います。
すれ違い通信を利用したフレンド召喚とアビリンク
先ほどレベル上げの話題に触れましたが、これに関しては大きな助けがあります。「アビリンク」というシステムです。これは自分自身が3DSに登録しているフレンドがブレデフォを遊んでいる場合、そのフレンドが到達しているジョブレベルを自分たちのキャラクターに反映させるもの(ただし自分がまだ手に入れていないジョブは反映されません)。私はこの機能のお陰で攻略が大きく捗りました。アビリンクでいただいた上位アビリティを使うことでレベルが少し足りないと感じたところも乗り越えることが出来るので一人でやり込まないと攻略できない、ということはなくなったのではないでしょうか。
またすれ違い通信を利用した遊びとしては「フレンド召喚」があります。これはバトル中に「配信」という行動を選ぶことでそのキャラクターが戦闘中にした行動とその結果を保存し、フレンドやすれ違い通信で通信した他プレイヤーに渡せるというもの。受け取ったデータは戦闘中に使用して召喚することができます。これは「必殺技」も登録することが出来ます。「必殺技」とは各武器に設定されている条件(例:10回ブレイブをする)を満たすことで発動できるもので、それぞれに名前を付けたり威力や効果などを付加することもできます。なのですれ違った皆さんからいただいた必殺技を戦闘中で披露することもできるのですが、その名前にクスッとすることもしばしばでした。RPGという一人プレイのゲームに上手く他者との交流を組み込んだ好例だと思います。これは是非とも他のソフトでも取り入れてほしいと思いました。
主人公4人やアスタリスク所持者などの魅力的なキャラクター
社長が訊く『ブレイブリーデフォルト』でも語られていますが、主人公の4人にゲームの大事な要素をそれぞれ背負わせていることがとてもうまくいったものだと思いました。勿論それ以前に吉田明彦がデザインした各キャラクターが可愛いというのもありますが、それぞれ個性がはっきりしていてバランスが取れているのが素晴らしい。ゼノブレイドの時も感じましたが、これだけ仲が良く微笑ましいパーティは遊んでいてほっこりします。
実はプレイ開始時はイデアのキャラクターがあまり好きではなかった(あまりに子供じみた行動が鼻についた)のですが、物語を通じて成長してゆく彼女の姿やセリフを見て心を揺さぶれることが後半は多かったです。信念を貫くティズ、迷い戸惑うアニエス、探し続けるリングアベル、成長してゆくイデア、どのキャラクターもとても愛おしいです。
その感情はまた敵対するアスタリスク所持者にも持ちました。(今作の敵キャラクターの中には「アスタリスク」というジョブを身に着けるものを持っている敵キャラクターがそれぞれいて、彼らを倒してアスタリスクを手に入れることで新しいジョブを身に着けてゆくというシステムです。)シナリオの都合上数度戦うことが出来るのですが、その度に見せてゆく彼らの新しい顔やジョブのイメージと合致したそれぞれの個性がとてもいいスパイスとなっていました。
長文となってしまいましたが、3DSの完全新作RPGとして胸を張っておススメしたいとても素晴らしいゲームでした。FC、SFC時代のいわゆる王道RPGを現代の技術でもう一度作ったと言える堂々とした作品なので、是非とも多くの人に遊んでほしいです。行こうぜルクセンダルク!
- 出版社/メーカー: スクウェア・エニックス
- 発売日: 2012/10/11
- メディア: Video Game
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